バジルを収穫して使ってみましょう。
収穫しながら育てる
- 収穫時の目安…苗が育って枝葉が茂ってきたら順次収穫できます。
- 切り取って収穫…上の方の大きい葉から、つけ根からハサミで切りとります。枝がまだ若きうちは少しずつ収穫しましょう。
- 新鮮なうちに食卓へ…摘みたての生葉の香りは格別です。新鮮なうちに食べましょう。特に葉が丸く大きくなっているものはベストです。
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利用方法
特にイタリア料理の、トマトやチーズとの相性は抜群。細かく刻んでパスタ、サラダ、スープなどに利用するのもおなじみです。また、タイ料理などのエスニック料理にも重宝します。
バジルの香りが好きな方は、煎じてハーブティーにしてもよいでしょう。
手入れを兼ねて収穫する
摘芯
草丈が20~25㎝になったら、主枝(中心の枝)を節の下で切ります。これを摘芯といいます。
摘芯で切り取った枝。これをさし木して新しい苗を作り増やすこともできます。もちろん葉は利用できます。
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なぜ摘芯するの?
摘芯すると、上に伸びる力が抑えられるため、わきから出る枝(側枝)が伸びるようになります。側枝にも枝葉が出て茂るので、全体的に収穫量が増えるというわけです。
また、バジルは花芽が出て花を咲かせると枯れてしまう一年草です。同様に側枝も5節以上になると花芽をつけて開花するので、必ず摘芯しましょう。
側枝が伸びる
摘芯すると、わきの側枝が伸びて株が充実してきます。こちらも収穫を兼ねて摘芯しましょう。
摘芯前後でこんなに変わる
主枝がどんどん伸びんすが、このままだと徒長して収穫量も減りますし、さらに花が咲いたら(トウ立ち)葉が固くなり、結実しても枯れてしまいます。摘芯すると、側枝が伸びていくので、こんもりと茂ってどんどん収穫量が増えます。
本格的に収穫する
6月~7月から、白い花が穂状に咲きます。花が咲き始めるころが収穫適期で、もっとも葉がやわらかく、香りもよい時期です。また、収穫量も一番多くなります。
花が咲ききってしまうと、葉が固くなるうえに収穫量が減ってくるので、つぼみが見えたら花穂は摘み取るようにしましょう。
花穂を切り取る
ハサミで花穂のつけ根から切り取ります。こうすると、側枝がまた伸びてきます。たくさん収穫したいときは、8月の上旬に根元から10~15㎝のところで思いきって刈り取りましょう。こうすると秋には再び新芽が出て、株が大きくなり、11月ごろまで収穫を続けられます。
冬には枯れてしまうので、さし木した苗を室内で育てるとよいでしょう。ただし温度は15℃以上に保ちましょう。
※切り取った花穂はハーブティーなどに利用できます。
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バジルは大きくなる
バジルの草丈は50㎝以上にもなるので、5号鉢なら1株、普通のプランターや9~10号鉢であれば3~4株が目安です。
特に地植えだとさらに大きくなるので、株間は30~40㎝空けましょう。
フレッシュバジルの保存方法
バジルは日陰で乾燥保存すると、グンと風味が落ちてしまいます。これは、市販のドライバジルと自分で育てたフレッシュバジルを比較するとよくわかります。
フレッシュのまま保存したいときは、冷凍するかオイル漬け、またはペーストにするとよいでしょう。
冷凍する場合は、摘みたての生葉を密閉容器や密閉できるビニール袋にいれて冷蔵保存します。
オイル漬けの場合は、葉にオリーブオイルを塗るか、密閉容器にオリーブオイルを満たしてから葉を浸して、冷蔵庫で保存するとよいでしょう。
バジルをさし木で増やす
バジルは水にさすだけでも発根するほどなので、さし木で簡単に増やすことができます。さし木は6~9月の間ならいつでもできるので、バジルの株をたくさん増やしたい方におすすめです。また、9月頃には株も古くなってきますが、この時期にさし木してできた苗を温かく日の当たる室内で育てれば、冬~春にも収穫できます。ただし10℃以上は保ちましょう。
ただし、春には勢いが衰えてくるので、新しい苗か種を購入して育てるとようでしょう。
- さし床を用意します。清潔な培養土に赤玉土やバーミキュライトを混ぜ、水やりして用土を落ち着かせます。
- さし穂を作ります。花芽のない若い枝を10㎝ほど切り取り、上葉4~5枚を残して下葉を取り除きます。
- さし穂に水をあげます。30~1時間水を吸わせ、さす直前に下部の節の下で斜めに切りにし、5~7㎝のさし穂にします。
- 発根剤をつけます。バジルは発根率が高いのですが、市販の発根剤をつけるとさらに良い根が出てきます。
- さし床に割りばしなどの棒を使って穴を開けます。これでさし穂が痛みにくくなります。
- さし穴にさし穂の下部3分の1くらいをそっとさし込み、周囲を軽く押さえてさし穂を安定させます。
- たっぷりとやさしく水やりしたら、発根するまでは日陰に置き、発根したら日当たりの良い場所に移します。
20~30日でポットへ移し替え、苗として育てられるようになります。根を痛めないように土を多めに掘り上げ、丁寧に3号ポットに移し替えます。
バジルで天然の植物保護液を
バジルの香りは防虫効果があるといわれています。これを殺菌効果のある酢に漬け込んで植物保護液を作ってみましょう。
農薬のような劇的な効果はなくても、定期的に散布することで被害を軽くすることができます。酢は鼻にツンとくるものですが、バジルの香りが移れば心地よい香りになります。
- 材料を用意します。適当な密閉容器と、その半分~3分の2ほどのバジル、醸造酢を使います。
- 密閉容器にバジルを入れます。水気があるとカビが生えやすいので水気をよく切って入れます。
- 醸造酢を密閉容器に注ぎます。バジルの葉が浸かるようにし、ふたを閉めて2~3週間おきます。
使用するときは25~50倍に水で薄めて、霧吹きなどで散布します。涼しい夕方ごろ、植物の葉の両面にかかるように散布しましょう。日中の日差しが強く、気温が高い時間は葉焼けの心配があるので避けるようにしましょう。
フレッシュバジルでおいしい料理
ふっくら鶏ももとズッキーニ、ピーマン、スイートバジルのナンプラー炒め
ビールのおつまみにピッタリのかんたんおかず
材料(1人分)
- 鶏もも肉(一口大に切っておく)…1/2枚
- ニンニク(つぶしてみじん切り)…1片
- ズッキーニ(1㎝幅)…1/2本
- ピーマン(乱切り)…1個
- スイートバジルの葉…10枚
- ナンプラー…大さじ1弱
- ブラックペッパー…少々
- サラダ油…大さじ1~2
作り方
- ニンニクと油をフライパンに入れて弱火で熱し、香りがたってきたら鶏を入れて中火で軽く炒める。
- 全体が馴染んだらズッキーニを加えてザックリ混ぜる。
- 弱火にして蓋をして5分程度おき、全体に火が通ったらピーマンを加えて中強火で炒める。
- 全体が馴染んだら手でちぎったバジル、ナンプラー、ブラックペッパーを加えて2分くらい炒める。
バジルリーフのタブーリ
お好みでバジルの量を増やしても◎
材料(2人分)
- スイートバジルの葉…適量
- 完熟トマト…1個
- 赤ピーマン…1個
- 完熟アボカド…半分
- 紫タマネギ(みじん切り)…大さじ1/2
- レモン絞り果汁…1/2個分
- オリーブオイル…大さじ2~
- 塩(あれば海塩)…適量
- ブラックペッパー…少々
- 炊いたキヌア…1/4カップくらい(しっかり水分を飛ばす)
作り方
- バジルは葉っぱを摘み、トマト、赤ピーマン、アボカドはダイス状にカットする。
- 1に紫タマネギ、キヌアを加え、海塩を混ぜ合わせる。
- 2にレモン絞り果汁、オリーブオイルをたっぷり加え、軽く全体を混ぜ合わせる。
- 最後にブラックペッパーをふりかける。
市販のパイ生地で作るアンチョビ&バジルパイ
アンチョビとバジルの風味が良い
材料(16個分)
- 市販のパイシート(150g×2)…2枚
- アンチョビ…15g
- バジルの葉…5g
- 薄力粉…大さじ2
- オリーブオイル…大さじ1
作り方
- ボウルに薄力粉・刻んだアンチョビ、刻んだバジルとオリーブオイルを入れよく混ぜ、ペーストを作る。
- 市販のパイシートを半解凍し、打ち粉(分量外)した上にそせ、麺棒で薄く伸ばす。
- 2にフォークで穴を開け、軽く打ち粉して16等分する。
- 小さじ1/2くらいの1のペーストを各パイシートにのせ軽く伸ばし、半分に折りかぶせて周りをフォークで押しあてて閉じていく。
- 200℃に予熱したオーブンに入れ約18分焼く。この時、途中前後・上下などを入れかえるとムラなく焼きあがる。
かんたん本格アンティパスト
そのまま手にとって食べるおつまみ感覚で
材料(2人分)
プチトマト&バジル
- プチトマト…10個
- オリーブオイル…大さじ2と1/2
- バジル…3枚
- ニンニク…1/4片
- 塩・胡椒…少々
生ハム&ゆでたまご
- 卵…1個
- 生ハム…2枚
- ブラックオリーブ…1粒
ツナペースト
- ツナ(缶詰)…1缶(80g)
- マヨネーズ…大さじ1
- スタッフドオリーブ…2粒
- パセリ(みじん切り)…少々
作り方
プチトマト&バジル
くし切りに4等分したプチトマト、千切りにしたバジル、みじん切りにしたニンニク、オリーブオイル、こしょうをボウルに入れて混ぜ、15分ほどおいて味をなじませながら塩で味を調え、ガーリックトーストの上にのせる。
生ハム&ゆでたまご
卵は固ゆでにして殻をむき、5㎜の厚さに輪切りする。ガーリックトーストに生ハムをのせ、薄く輪切りしたブラックオリーブを飾る。
ツナペースト
ツナは軽く油を切ってマヨネーズで和える。ガーリックトーストにツナをのせ、薄く輪切りしたスタッフドオリーブとパセリを飾る。
カプレーゼ
チーズとバジルの相性抜群
材料(2人分)
- 完熟トマト…2個
- モッツァレラチーズ…250g
- アンチョビ…2~3切れ
- タマネギ…1/2個
- バジルの葉…4枚
- 塩・胡椒…少々
- フレンチドレッシング…1/2カップ
- オリーブオイル…少々
作り方
- タマネギは薄切りにして水にさらし、モッツァレラチーズ、トマトは厚さ5㎜に切り、塩・胡椒をふる。
- トマトの上に1枚ずつモッツァレラチーズをのせ、その上にアンチョビを1㎝くらいにちぎってのせる。
- 水気をきったタマネギ、細切りにしたバジルをのせる。
- 器に盛り、全体にフレンチドレッシング、オリーブオイルをまわしかける。
かぼちゃとレンコンのアンチョビソース
ちょっとバジルを添えるだけでも風味が豊か
材料(2人分)
- カボチャ…1/8個(200g)
- レンコン…小1節
- ニンニク…1片
- アンチョビ(缶詰)…2切れ
- オリーブオイル…大さじ3
- プチトマト…4個
- バジル…適量
- パセリ(みじん切り)…少々
作り方
- カボチャは大きめのくし切りにし、レンコン」は皮をむいて薄く輪切りにする。ニンニクは薄切りに、アンチョビは粗いみじん切りにする。
- フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れて弱火にかけ、香りが出たらニンニクを取り出し、カボチャを入れて焼く。
カボチャにほぼ火が通ったらレンコンを加え、焼けたら取り出す。 - 2のフライパンにアンチョビを入れて油の香りを移し、アンチョビソースを作る。器にカボチャとレンコンを盛ってソースをかけ、パセリを散らしてバジルとプチトマトを添える。
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